- 外壁塗装の費用相場がわかる
- 高すぎる見積もりの見極め方がわかる
- 外壁塗装費用の内訳がわかる
外壁塗装を検討している方の中には費用相場がわからず、取得した見積もりが高すぎないか心配している人も多いでしょう。
事実として外壁塗装業者の中にはリフォーム詐欺をおこなったり、悪質な工事や営業をおこなっている業者も多いので消費者側でも費用相場を理解して業者選びの参考にする必要があります。
そこで今回は悪徳業者に騙されないために「外壁塗装の費用相場」「高すぎる見積もりの見極め方」「外壁塗装の費用内訳」まで解説します。
この記事を読めば外壁塗装の知識がない方でも悪徳業者を避けて優良業者を選ぶことができるでしょう。
なお、当サイトでは近年急増するリフォームトラブルから身を守れるように塗装工事の教科書「失敗を避ける塗装工事 7つのポイント」を無料プレゼントしています。
リフォームトラブルから身を守るためにもぜひ読んでおくことをおすすめします。
外壁塗装の費用は?30坪、40坪の一軒家の相場
外壁塗装の費用は平均すると100万円前後かかるのが一般的です。
21坪〜30坪の住宅:70万〜100万円
31坪〜40坪の住宅:90万〜120万円
41坪〜50坪の住宅:100万〜150万円
※家の大きさ以外にも下地の劣化状況や塗料の種類でも変動します。
なお、正確に相場を把握するためには外壁塗装費の内訳についても詳しく知っておきましょう。
価格の内訳は以下の通りです。
- 塗料:20%
- 人件費:30%
- 足場代:20%
- 利益:30%
※内訳は業者によって多少異なります。
塗料の費用相場の目安
外壁塗装の塗料代についてはおおよそ以下の費用相場になっています。
塗料 | 耐久年数 | 1缶あたりの費用 |
アクリル | 3年〜5年 | 5,000円〜15,000円 |
ウレタン | 5年〜7年 | 5,000円〜20,000円 |
シリコン | 7年〜10年 | 15,000円〜40,000円 |
ピュアアクリル | 15年〜 | 50,000円〜70,000円 |
フッ素 | 15年〜 | 40,000円〜100,000円 |
(変性)無機 | 15年〜 | 50,000円〜120,000円 |
次に屋根塗装の目安は以下の通りです。
塗料 | 耐久年数 | 1缶あたりの費用 |
ウレタン | 3年〜5年 | 5,000円〜20,000円 |
シリコン | 5年〜7年 | 15,000円〜40,000円 |
フッ素 | 7年〜10年 | 40,000円〜100,000円 |
無機 | 10年〜15年 | 50,000円〜120,000円 |
上記はあくまで目安であり塗料によって価格は異なります。
耐久年数が高いほど価格が高くなり、耐久年数が低いほど価格が低くなる傾向にあります。
耐久年数が高いと一時的な費用こそかかりますが、その分長く持たせることができるため、結果としてお得になるケースもあります。
そのため、塗料選びの際は価格だけではなく耐久年数も確認するようにしてください。
シリコン系塗料が主流
現在外壁塗装に使われている塗料は「シリコン系」が主流です。
安価なウレタン系塗料よりも耐用年数が長く、費用対効果が優れているということで人気になっています。
塗料選びの参考にしてください。
塗料の原材料価格の高騰
現在世界情勢の影響で塗料の原材料価格は高騰しています。
運送費も上昇しているため、業者に支払う費用で言えば数万円以上の値上げが続いているんです。
そのため、塗装工事を検討している方は早めに工事をする方がお得になる可能性がありますので注意してください。
人件費の費用相場の目安
塗装工事は人の手でおこなわれる以上、必ず人件費がかかります。
塗装工事において必ずかかるのは以下の4つです。
項目 | 相場価格 |
飛散防止ネット | 100円〜200円/㎡ |
高圧洗浄 | 100円〜300円/㎡ |
養生 | 250円〜400円/㎡ |
施工費 | 1,000円〜2,000円/㎡ |
さらに現場管理や廃材処理の諸経費が必要になります。
項目 | 相場価格 |
現場管理費 | 30,000円〜50,000円/1式 |
廃材処理費等 | 10,000円〜30,000円/1式 |
最低限の塗装工事を行う場合でも上記の費用は人件費として計上されますので覚えておきましょう。
これらに加えて付帯塗装をおこなう場合は以下の費用もかかりますので注意してください。
項目 | 相場価格 |
軒天 | 800円〜1,200円/㎡ |
雨樋 | 800円〜1,200円/m |
破風板 | 650円〜1,200円/㎡ |
雨戸 | 2,000円〜5,000円/枚 |
シーリング打ち替え | 30,000円〜50,000円/1式 |
シーリング打ち増し | 10,000円〜30,000円/1式 |
足場代の費用相場の目安
足場相場に関しては以下の計算式で算出することができます。
①足場をかける面積を算出
(家の外周+8m(外壁から足場の距離))×高さ
②足場代と飛散防止ネットの相場価格から足場代を算出
足場代:600円〜800円/㎡
飛散防止ネット:100円〜200円/㎡
外壁塗装で高すぎる見積もりを見極める方法
外壁塗装で高すぎる見積もりを見極めるためにはここまで解説した費用相場を理解したうえで見積もりの項目を細かくチェックする必要があります。
なお、ご自身でのチェックするにしても、外壁塗装工事をするうえでは必ず相見積もりをおこなうのがおすすめです。
以下のサイトであれば手軽に外壁塗装業者を比較することができるのでぜひ使ってみてください。
それでは見積もりのチェック項目について詳しく解説します。
- 塗料メーカー名や商品名が記載されているか?
- 塗装面積が「㎡」になっているか?
- 使用する塗料の缶数が記載されているか?
- 一式表記になっていないか?
塗料メーカー名や商品名が記載されているか?
見積書の中に塗料メーカー名や商品名が記載されているのか確認してください。
同じシリコン系塗料であってもメーカーによって違います。
また、シリコン樹脂の含有量や化学結合の強さなど品質にも違いがあるんです。
どのメーカーのどの塗料を使っているのかで塗装の内容が大きく変わりますので、見積書は必ず確認しておきましょう。
塗装面積が「㎡」になっているか?
塗装面積は使用する塗料量を確認するためには必ず必要な数値です。
塗装面積がしっかりと記載されているということはどれだけ塗料を塗布するか厳密に算出されていることに繋がります。
使用する塗料の缶数が記載されているか?
塗料の缶数はどれくらいの塗料を使用するのかを判断するために需要な数値です。
使用する塗料の量は各塗料メーカーによって決められているので塗料が少なすぎても多すぎても施工不要に繋がりますので確認しておきましょう。
一式表記になっていないか?
悪徳業者の特徴としてここまで解説してきたような内容を消費者に把握されないために「一式」という記載を多用する傾向にあります。
◇正しい見積もり記載
外壁 下塗り材1回目○○塗料 ○○㎡(面積)×○○円(単価) ○○円(合計)
上塗り材1回目○○塗料 ○○㎡(面積)×○○円(単価) ○○円(合計)
◇曖昧な見積もり記載
外壁 上塗り○○塗料 ○○坪○○円 ○○円
外壁塗装工事 一式
見積書に工程の詳細や数量、単価などが具体的に示されていない場合は悪徳業者の可能性を疑うようにしてください。
なお、一式といった曖昧な見積もりで契約してしまった場合は以下のようなトラブルに発展する可能性があります。
- 必要な工程が省かれていて追加料金が発生した
- 塗料が仕様通りに施工されていない
一式という記載が多用されている見積もりが出てきた場合は工程ごとに数量や単価が詳細に記載された見積もりを取得してください。
なお、以下の記事では外壁塗装業界の悪徳業者の特徴についてまとめていますので参考にしてください。
外壁塗装の費用におけるトラブル例
ここまでで外壁塗装の費用について理解できたと思いますが、次に外壁塗装の費用におけるトラブル例を解説します。
よくトラブルになるのは以下の通りです。
- 足場代無料などの大幅値引き
- 施工中の追加費用の請求
足場代無料などの大幅値引き
悪徳業者は高額な値引きを提案して興味を引こうとするケースが非常に多いです。
今日中に契約してもらえれば値引きしても良いと会社に許可をもらっています!
この地域では初めての工事なのでモニター価格で提案できます!
近隣で使っている足場を使いまわせるので足場代無料でできます!
サイトに掲載させていただければさらに値引きできます!
基本的に外壁塗装工事では家の状態に合わせて見積もりをおこなう以上、真っ当に見積もりをしていればそれほど大きな値引きはできません。
まともな業者の値引き率
工事金額の数%
※一般的な外壁塗装の見積相場は90万円〜120万円程度のため、値引き交渉がうまくいって3万円〜5万円程度の値引率になるでしょう。(最初から値下げ込みの価格を提示している優良業者では数%すら難しいケースもあります。)
大幅な値引きをできるということは最初から高額な料金を提示しているか、必要な工事を削減して利益率を高めているということですので騙されないようにしてください。
施工中の追加費用の請求
外壁塗装の見積もりを作成するためには家の点検が必須です。
外壁塗装では事前点検により住宅の状態や大きさを正確に判断して都度見積もりをおこない価格を決定するのが基本になります。
ろくに外壁を点検もせずに見積もりを提示する業者はそもそも正確な見積もりを作成していないということです。
正確な見積もりでないということは、施工中に思わぬトラブルなどが起きても良いように割高な見積もりになっている可能性が高いです。
また、必要な内容(下地補修工事など)が含まれていないケースがあり、施工をする中で多額の追加請求が発生するという可能性もありますので注意してください。
点検なしで提示された見積もりが概算で正式な見積もりは点検後に提示するという話であれば問題ありませんが、いきなり提示した見積もりでそのまま契約しようとしてくる業者は非常に危険です。
お金がない場合に外壁塗装の費用を安く抑える方法
当然ですが、消費者目線で考えれば外壁塗装の費用は少しでも安い方が良いですよね。
そこでここからは外壁塗装の費用を安く抑える方法を解説します。
- 工事スケジュールで値引きを交渉する
- 相見積もりで値引きを交渉する
- 外壁塗装の助成金や補助金を活用する
工事スケジュールで値引きを交渉する
外壁塗装工事には閑散期があります。
梅雨〜夏・冬
※人気のあるのは春・秋です。
手が開く閑散期にスケジュールを埋めてもらえるのは業者によって非常にありがたいため、値引きをしてもらえる可能性が高まります。
相見積もりで値引きを交渉する
複数社から相見積もり取ることで見積もり額の比較検討をすることができます。
比較検討をすることで見積もりからどれくらい値引きできるのか判断することができるので見積もり金額の落とし所を判断しやすくなります。
相見積もりを取り、同条件の中で最初から安い金額を提示してくれた業者を信頼して依頼するのも1つの手段です。
なお、以下のサイトであれば手軽に外壁塗装業者を比較することができるのでぜひ使ってみてください。
外壁塗装の助成金や補助金を活用する
あまりご存知ない人も多いのですが、自治体によっては工事費用を負担してくれる助成金、補助金があります。
外壁塗装の工事は高額な工事になりますので費用を抑えるためにも助成金、補助金を使いたいですよね。
今回は一例として埼玉県春日部市の助成金制度を紹介します。
【参考例】春日部市の助成金・補助金
春日部市には「春日部市住宅リフォーム助成金」という助成金制度が用意されています。
助成金額
上限額:10万円 (外壁塗装は市内業者による施工が条件)
助成対象
- 本市の住民基本台帳に記録がされていること。
- 工事を行う住宅の所有者で、当該住宅に現に居住し、引き続き3年以上居住する意思があること。
- 当該住宅が建築基準法(昭和25年法律第201号)に違反しない建物であること。
- 市区町村民税、軽自動車税、固定資産税及び国民健康保険税を滞納していないこと。
- 春日部市暴力団排除条例(平成24年条例第31号)第2条第1号に規定する暴力団、同条第2号に規定する暴力団員及び第3条第2項に規定する暴力団関係者 でないこと。
受付期間
令和6年5月1日(水)~令和7年1月31日(金)
※予算がなくなり次第、受付を終了します
なお、助成金、補助金制度が使えない場合でも火災保険を使って費用を抑えられる可能性があります。
火災保険を外壁塗装に適用する方法
実は火災保険は火災やガス爆発だけではなく自然災害による損害にも適用することができます。
つまり、災害での損傷に対しては条件さえ揃っていれば外壁塗装工事にも適用することができるんです。
火災保険を適用できる条件
- 外壁・屋根の損傷が災害起因であること
- 災害で損傷してから3年以内であること
- 補修費用が火災保険の免責金額を超えていること
あくまで災害の損傷であることが条件であり、経年劣化や人的起因の損傷については対象にはなりませんので注意してください。
なお、自宅の工事が火災保険の対象になるのかを判断するのは非常に難しいです。
業者によっては火災保険の対象になるのかの判断、保険申請の代行をやっていますので、気になる方は見積もりの際に火災保険利用について業者に相談してみてください。
【補足】外壁塗装の優良業者は大きな値引きはできない
外壁塗装の業界において大幅な値引きを出来るのは「悪徳業者」だけです。
値引きが大幅に出来る=法外な利益率を取っているということですね。
まともな業者の値引き率
工事金額の数%
※一般的な相場は90万円〜120万円程度のため、値引き交渉がうまくいって3万円〜5万円程度の値引率になるでしょう。(最初から値下げ込みの価格を提示している優良業者では数%すら難しいケースもあります。)
値引きを意識しすぎると結果として悪徳業者を選ぶきっかけになるので、注意してください。
外壁塗装の費用を支払う際のよくある質問
最後に外壁塗装の費用を支払う際によくある質問に回答していきたいと思います。
支払いのタイミングはいつですか?
支払いのタイミングは以下のどちらからです。
- 工事完了後の一括払い
- 契約時もしくは着工時の頭金支払い、完工時に残金を支払う
支払いのタイミングは業者それぞれですが、一番注意しないといけないのが「完工前に全額を請求された場合」です。
支払いをした瞬間に業者と連絡が付かなくなったというケースが国民生活センターに多数寄せられているので注意してください。
リフォームローンで支払いはできますか?
外壁塗装を検討しているものの一括払いが難しいという方はリフォームローンを使って支払うことも可能です。
業者によっては自社でリフォームローンを取り扱っているケースもあるので相談してみても良いでしょう。
クーリングオフは利用できますか?
あおくとく業者に迫られて工事を契約してしまったという方はクーリングオフを利用できる可能性があります。
クーリングオフとは?
特定の取引に限り、契約後一定期間契約の解除ができる制度
クーリングオフをするとすでに料金を支払っている場合でも返金を受けることが可能です。
クーリングオフができるケース
- クーリングオフが可能な内容が記載された契約書を受け取ってから8日以内
- 契約者側が電話やメールで問い合わせをして業者を呼んでいない場合
- 契約者が業者の事務所、店舗に訪問していない場合
- そもそも契約書にクーリングオフの注意書きをしていない場合
- 契約書をもらっていない場合
なお、8日を過ぎてしまっている場合でも以下のケースであればクーリングオフができる可能性があります。
- 書面(契約書面や申込書面)を受け取っていない場合
- 書面(契約書面や申込書面)の記載内容に不備がある
- クーリングオフの利用を妨害された場合
- 業者の言っている内容が事実とは異なる場合
まとめ
今回は外壁塗装における費用相場について詳しく解説しました。
費用相場について不安を感じている人はぜひ今回の内容を把握したうえで見積もりを取るようにしてください。
なお、悪徳業者に騙されないためにはは1社で決めずに2〜3社で相見積もりを取ることが必要です。
相見積もりを取ることで、
- 提示されている価格、施工内容が妥当なのか?
- 担当者は信頼できる対応をしてくれているのか?
を比較して判断することができます。
塗装を検討している方は相見積もりをして比較検討して見ましょう。
なお、以下のサイトであれば手軽に外壁塗装業者を比較することができるのでぜひ使ってみてください。
なお、当サイトでは訪問販売以外にも悪徳業者を見極めるコツを解説しているので興味があれば併せて読んでみてください。